2020
9
Aug

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鬼滅の刃

この一週間の夜は鬼滅ナイトになってしまった。

本当に楽しかった。

たくさんの刺激をもらった漫画なので、延々と語れてしまいそう。

だから僕が漫画を読みながら、最も考えていたことをメモしていきたいと思います。

①自己啓発の指南書

自己啓発と書くと短絡的で胡散臭さが出てしまうが、ここ数年にわたる自己啓発本で言われている言葉が出てきていたという印象。

「人のためにすることは巡り巡って自分のためになる」

「先のことなんてわからない。今を生きる」

「どんなことが起きても、それもまたよし」

言葉に加えて、身体を細胞レベルで感じて、呼吸によって人間の可能性を引き出したり。

根性だけで敵にぶつかっていくのではなく、頭で考え、身体と心を一致させていく描写。

無の境地へ、良いも悪いもない、ニュートラルな透明な世界に入ろうとしている描写は今の時代を反映している指南書だと思った。

②幸せってなに?

登場人物たちの過去、特に鬼の過去で描かれる、大切な人を失っていくことや、疎外感、自分の力のなさなど。

鬼たちが永遠や完璧を求める姿に共感せずにはいられない。

鬼たちは幸せを誰よりも渇望していて、あまりに強い力を持ちすぎたために、それを見失っているだけで、幸せってなんだろう? と心の奥底で感じている姿は僕たちに近いと思った。

③神道、仏教の物語

出てくるモチーフや言葉が神道や仏教をベースにしているのはすぐにわかる。

自然との共存、アミニズム、神楽の解釈と表現がとても面白かった。

仏教の知恵、呼吸、死生観の表現など深く感心した。

神仏を上手く取り込んで、日本人の大切な価値観が秀逸に表現されていたと思う。

自分の趣味趣向にも合ったし、表現が本当に素晴らしく、物語や登場人物を愛さずにはいられなかった。

一気に読んだのでとても疲れたが、本当に良い漫画を読んだなぁとしみじみ思った。

 

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