2020
7
Dec

写真

うみやまあいだ

2014年に制作されたドキュメンタリー映画

「伊勢神宮の森から響くメッセージ」

伊勢神宮を中心に神職さん、建築家、宮大工、脳科学者などのインタビューを繋ぎながら写真家の宮澤正明さんが監督と撮影監督をされた作品。

資本主義の行き詰まりについて問われている声を数年前からよく耳にするようになりました。

資本を大きくするために、何よりそれを優先するがあまり、人間は破滅の道を加速させて。

そして心も、幸せというものさえ定義され、与えられ、疑問を持たせない、それが圧倒的な資本主義の力のように感じています。

もちろんその主義のおかけで人は多くの豊かさや幸せを手に入れたことも確かだし、僕自身もその社会の申し子で、こうやって映画を観て感動して、写真を撮っているというのは、その主義のおかげであることは間違いなくて。

でも次の未来へ考えなくちゃいけないことは粘り強く、長く長く続けていって、結果が出るのは遠くの未来かもしれないこと。

映画では神宮の神事や式年遷宮についても語られる。

それにまつわる全国の方のインタビュー。

熱帯雨林の一部でしか発せられない高周波の音。

植樹によって自然の循環をなんとか途切れさせないようにすること。

生態系の研究をされている学者さんの声。

そして木を育むこと。

森、海の関係へつながる。

日本は神宮を中心に生きていく知恵を育んできたことを改めて考えさせられる。

それを約1300年続けている。

現代でも森や山に関して、最先端の技術では判明だけないことが多くあります。

理屈で説明できることがあるが、理屈で説明できないことも多い。

ましてや、海、山、木、土など僕たちが自然と呼んでいる事、そしてそれらの関係性は人間が理解し得るはずもなく。

神宮では約1500年、祈りと感謝を告げる神事が行われています。

その姿から「生きる」ということを頭、心、身体から自然、社会と共に進んでいけるような行動を。

写真家の方が作られている画作りだなと感覚的ですが、そう思いました。

光と影と色の繊細さが絶妙で。

音が本当に豊か。

そして音と共に音楽がとても良い。

映画に心を揺さぶられました。

 

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