モジプールというバンドの、つっちーが古市憲寿さんの「平成くん、さようなら」という本にインスパイアを受けて、曲を作ってみたということで、音声データを送ってくれた。
僕もその本を以前、読んでいたので本のイメージが蘇った。
なんとも言えない都会の焦燥感の、ちょっとオシャレで脱力感の中の生活と、失っていくことを受け入れることと寂しさ。
僕も、つっちーの曲にインスパイアされて、東京に住んでいた時の写真を引っ張り出した。
自分の写真が自分で撮った写真じゃないようだった。
こんな景色をこんな感じで見ていたんだ、と他人事のよう。
当時は練馬から高田馬場の職場まで、自転車で通っていて、その道すがら写真を撮っていた。
新宿や高円寺辺りが好きなのでその写真が多い。
当時はフィルムで撮っている。
人がたくさんいて、目まぐるしく動いて、変化していく感じが好きで。
それが表面上は賑やかだけど、欲深く、渇望や嫉み、あらゆる感情のぬつぼで、人がたくさんいすぎて、果てしなくてクラクラしていた。
かなしくて、さみしい感じ。それがとても良かった。
映像の写真はたくさんある中で、つっちーが選んでくれた。
自分が選ぶと多く詰め込み過ぎてしまうんだな。
選んでくれてありがとうだ。
過去の写真をこのような形で見返す機会が出来て、客観的に自分の写真を見ることができた。
写真の新たな良さや、自分と写真の距離を見直す機会にもなった。
写真は過去だけど、過去の写真を見ることができるのは、現在があってこそで。
現在っていう地点を改めて意識できた気がする。
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