映画を観て来たのでメモ。
写真をやっている所為か、画作りのことに注目してしまうので、その観点で感動した点をピックアップしてみます。
写真をやっている観点から見た「鬼滅の刃」
1、実写と見間違える程の背景の描き方
冒頭のお墓参りのシーンで映画のこだわりと作る方々の熱量の強さがビシビシ伝わって来ました。人物の背景の光芒(背景のキラキラした感じ)が実写そのものでした。
2、夜明けを迎えるシーン
クライマックスを迎えるシーン。夜が明けていく光の描き方が本当に美しいと思いました。
太陽が登って来て、逆光気味に差し込むシーンは、なかなか出会えないような美しい夜明けです。
3、浮世絵的な画
映画を観ながら思ったことは、炭治郎が技を出すときの水の描写(画のアウトラインを太く縁取り、漫画的で簡略化した画)が浮世絵からインスパイアされたんじゃなんじゃないか? ということでした。
それを思った時、嬉しかった。
4、画作りの際のレンズの選択
これは写真をやっている人の視点が大いに入ってくる意見です。
画角を見ていると、広角、標準、望遠を本当に上手く使い分けている。
広角で迫力のある画を。技を出すシーンで多用されていたと思います。
標準レンズの画角でストーリーをちゃんと伝えて。大半は標準レンズの画角を使っていると思います。
望遠レンズの画角で心理的描写を。目のアップのカットで怒り、悲しさを表現したり。煉獄さんの口元だけを写して力果てていく表現など。
こんなに多彩に丁寧に画角作りのレンズ選びをしているのかと、とても勉強になった。
全体的に画の美しさとこだわりに感動しました。
画作りという観点でもすごく勉強になる作品です。
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