2022
4
Aug

写真

Kyushu Diary⑧_0725

今年も九州へ行く機会を友人が作ってくれた。

僕の生活は友人が機会を作ってくれなかったら、仕事以外のことで遠出することはほぼない。

友人は転勤で九州を離れるという。

そのため九州に行く機会はなかなかないだろうと思い、妙に気合いが入ってしまった。

車で九州に行く。

期間は10日間。

もはや旅行ではなく旅。

どうなるか想像もできなくて途方もないけれど、そわそわワクワクする。

旅の始まりは、おばあちゃんへの挨拶だ。

当たり前のことだけど、誰にでも死はすぐ隣りにあって、最近それを身近に感じる。

近い人の死、自分の死も含めて、やはり何が起こるかわからない。

そんな さみしさは常にあって、それを覚悟しなくちゃといつも思う。

旅のテーマは無事に帰ってくることだ。

眠くなったら、その場ですぐに眠る。

食事はしっかり食べる。

とにかく無理をしない。疲れたら休むことを最優先。

それを心して出発した。

大阪の阪九フェリー乗り場の近くでテオ・ヤンセンの展示が開催中だった。

テオ・ヤンセンの超論理的思考で、作品(ビースト)を作る全てが美しい。

数年前に三重県立美術館でテオ・ヤンセン展がやっていて、再会できたのは感慨深かった。

当時は単純に得体の知れないものの動きに驚かされた。

再度見ると、テオ・ヤンセンの製作過程の挑戦する姿に芸術家の凄まじさを感じて、それ自体がアートだった。

そして、どうして僕はこんなに芸術に執着し、魅せられているのかと同時に考える旅になるだろうと思った。

何か深刻な内面に籠るような気分が漂ってきた。

しかしそんな気分はフェリーに乗り込んで吹っ飛んでしまった。

目の前に初めてのものが現れると興奮せずにはいられない。

それが大きくて果てしなくて、美しくて、それだけで気分が晴れる。

天気が良く、夕日が綺麗で、純粋に光を写すのが楽しくて。

海面はとても穏やかで、絵画のような色彩で。

今日は早く寝ようと思わなくても、すでに眠っていた。

 

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