2020
4
Sep

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楠勝平の漫画

楠 勝平(くすのき しょうへい)という漫画家がいた。

1944年〜1974年の30歳で亡くなった漫画家。

病弱で常に死と隣合わせだったという。

漫画の内容は死が絡んだものが多い。

文学的な、哲学的な感じの漫画で、人物の描写と繊細さ、リアリティの鋭さが胸に突き刺さる。

是非、読んでほしい。

僕が手に取ったのは。

「彩雪に舞う・・・」

「おせん」

という短編作品集の二作。

特に好きなのが、その中の

「ゴセの流れ」

江戸時代くらいの時代設定で。

母のことが大好きな6歳くらいの少年(ジン)。

母は病気がちで、ある日、母が助からないことを聞いてしまう。

死の儚さに打ちのめされるジン。

ジンは病気で苦しむ母を安らげようと、刀で刺して殺してしまう。

それは純粋に母を愛するからこそ。

幽霊になって出てきてくれることを願いながら。

短編漫画だけれど、初めて読んだ時は衝撃的だった。

いつ読んでも印象は強烈で変わらない。

 

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