2020
28
Aug

写真

貝峠の夜

多摩美術大学の映像演劇学科の2006年の卒業制作を友人と観に行って。

この演劇に出会えた衝撃と喜びは強烈だった。

「貝峠の夜」

今でも友人はあの作品のことは忘れなれないと言うだろう。

そして僕もたまに思い出す。

思い出して、なぜか持っている戯曲を読んでみた。

あの作品を読んで今に生き返らせるということは、ノスタルジーに浸るというより、今の感動を呼び起こす。

とにかくリアリティがある作品で、女性3人のマンションの同棲生活が描かれる。

それぞれの女性は、新社会人、惣菜パート、ニートで。

僕が女性のリアルをわかるのかというと、たぶんわからないので、舞台に感動するのは、普遍的なリアリティを感じるからだと思う。

自分の考えていることの入子構造感やどこまで行っても、一般論から抜け出せない一般論。

具体例がないので、なんのこっちゃわからないけれど、細部と俯瞰した感じのバランスのセンスがすごい。

これは自分の中にはない、描写だけど、どうしてこんなに伝わってくるのだろう?

いや、ちゃんと伝わるように描いているから伝わる。

この作品の内容を伝えるより。

作品を伝える熱量と技術の鋭さを、自分に置き換えて考え直すことをメモしておきたいと思った。

 

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